「わたしは毎日をエンジョイしてるのね。だからいつも幸せなの」

勢いで日記を消したのは良いけれど(いつの話をしている)、本を読んだときはどうするのか映画をみたときはどうするのかまったくわからん、決めていないし不便なことこの上ない。引用するときはどうするのだった。
返却日を延ばしておいたにもかかわらず一日延滞した。返しに行きがてらこの人の別の小説を借りようと思っていたが、月に一度の休館日だった(第三木曜日だ)。


一人ひとりの人間を、その人たちの物語バージョンとすり替えてしまわないよう、わたしはつねに自分を見張っていなければならない。p42


でも、誰と会ってもその人の直面する問題にばかり目がいってしまって他の部分がまるで見えなくなるのは、たぶんわたしのよくない癖なのかもしれなかった。p76


ドキュメンタリーなのかそうなのかと思って読んでいるとどんどんミランダが自己主張をはじめてくる。インタビュー部分はほんの少しで、映画製作のドキュメンタリーと言ったほうがいいくらい、なの、だ、けれども、だ、たったこれだけで(正直最初はもう少し書いてくれないものかと思った)この存在感はどうしたことだろう。


「今までの人生で、いちばん幸せだったのはいつですか?」という質問が胸に残る。同じことを自分に尋ねてみる。それは考えるまでもないことで、だいたいにおいて「いま」ですわたしの場合。


『ザ・フューチャー』をもういちどみたくなったので、ツタヤディスカスを申し込むか真剣に考えている。家で映画をみる暇がわたしにあるんだろっか。


あなたを選んでくれるもの (新潮クレスト・ブックス) 『あなたを選んでくれるもの』 ミランダ・ジュライ 岸本佐和子訳 新潮社(201508)245p 10/17-19