「一緒に来ますか?」

どうして人は、現実よりいいものを夢だと決めつけるのだろう。こちらが現実で、明日戻る場所が、現実よりひどい夢なのだとは、なぜ考えないのだろう。p258


似てるなあと思ってみてた。どこがと言われるとはっきりとは説明できないのだけれど、似てるなあと思ってみてた。あとでもう一人の人に訊いてみたら「似てないんじゃない?」って。うむ、そのような気もする。
監督が『パーマネント野ばら』の人だった。『桐島』の人。どちらも好きでそれぞれ劇場で二回、DVDでも複数回みた。なるほどねえ。どおりで予告をみるたびにどうも気になると思ってた。そんなことあるかな可能かなという部分がたくさんあったけれど、それを言ったら野暮ですね。
原作のある映画をみて、それがおもしろいと原作も読みたくなる。そして思ったこと、旦那さん、感じ悪! これは腹立つわ。映画では、ん? くらいだった。むしろ、言うほどひどくないじゃないと思った。が、原作の旦那さん最低。唖然とする。全体に、あまりしあわせな人が出てこないお話。何かうまくいっていないとか、パートナーとわかりあえていないとか。でも、と、私は思う。なぜそのままでいるの? なぜどうにかしようとしないの? 身も蓋もないこといいますけれど、そんな人と結婚しなきゃいいじゃない。そんな付き合いやめたらいいじゃない。意味がわからない。それでもそうでなければならなかったのだと納得させる文学性もない。こういう小説ってなんのために存在するのだろ。傷を舐め合うためかしら。自分は違うと安心するためかしら。単に暇つぶしのためかしら。


もう何ヶ月も映画館で映画がみられなかった。途中で眠ってしまうから。でもここ二回ほどうまくやれている。うれしい。映画は奇跡のはじまりだもの。あ、何の意味もないことを言ってしまった。パクリです。元は何だったか。「好きは奇跡のはじまりだもの」かな。ひどいフレーズだと思ったが、二年前のあの日、確かに奇跡がはじまったのだった。


総武線に乗っている。千葉のほう。乗るたびに胸が潰れそうになるけれど、当然のことながら、潰れたりはしない。
15:00


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紙の月 (ハルキ文庫) 『紙の月』 角田光代 ハルキ文庫(201409)359p 4/19-23